T字型はもう古い!?これからはπ字型を目指すべき



こんにちは、TSです。
企業や組織を初めとし、T字型の人は多様な観点を持っており、グローバル社会にも対応できると期待されてきました。
確かに、I字型(ひとつの分野のスペシャリスト)や満遍なく理解しているゼネラリストの方と比べると対応力も高く、かなりの戦力になると思われます。
しかし現在の社会の情勢や技術の発展を見ているとT字型でもまだ足りないと感じるところがあるので、今回はその辺の話をしていこうと思います。
T字型について
まず初めに、T字型の人とはどのような人かについて触れておこうと思います。
T字型とは
T字型はひとつの分野を極めており、深い知識や卓越した技能を持ちつつ同時に広い知見や知識を持つ人をあらわしています。
具体例を挙げると本職はシステムエンジニアだけど、英語も少しは話せるし、経営学もかじっている、と言った具合です。
また、幅を狭めて、システムエンジニアの中でもプログラミングを得意としており、Javaが特に得意だけれどもC++もかけるし、セキュリティやDBに関する知識も持ち合わせている。と言った場合も当てはまります。
T字型の強み
改めて、そんなT字型の強みですが、背景の一つとしてはグローバル化に対応できる人の必要性が高まっている点にあります。
専門的な知識だけでなく、他の分野の知識や考え方を取り入れることでより柔軟に物事を考えることが可能となり、新たな発見を出来ることが強みとなるわけです。
また、T字型の人はスペシャリストとゼネラリストの良いとこ取りをしているため、専門知識を活かした視点で他の分野を見ることで、革新的な発明を出来る可能性も大いにあります。
なぜ古いのか
ではそんなT字型の人がなぜ古いのか、と言った疑問に答えていきます。
先ほども触れましたが、今はグローバル化が進んでおり、新たな技術が出来ては廃れて生きます。
そんな中で一つだけの特化したスキルを持っていても、万が一そのスキルが陳腐化してしまったらどうでしょうか。
幅広い知識だけが残り、一見ゼネラリストと同等に思えますが、最初からゼネラリストを目指して行動してきた人とは時間のかけ方が違うので遠く及ばなくなってしまいます。
現に、筆者が働いている会社でも過去に一つの開発スキルしかない方がいらっしゃり、その技術が通用しなくなった時、会社のほかのことについても幅広く知っているにもかかわらず、真っ先に人員削減の対象となってしまうといった例がありました。
あらかじめ第二の刃を持っておくことこそが、現代社会を生き抜くために必要な力だと痛感します。


π字型について
では改めて、π字方とは何ぞやといった話に移ります。
π字型
π字型はその字の通り、1本の柱にもう1本加えた2本の柱+幅広い知識を持ち合わせた人を指します。
専門分野が二つあることにより独立した二つ以上の仕事をこなせる状態を表します。
例えばシステムエンジニアとしてプログラミングの能力があることに加えて営業もうまく、そちらの方面でも実績を上げられる、と言ったような方ですね。
π字型の強み
では改めて、π字型の強みとは何でしょうか。
大きく分けて二つあるので一つずつ書いていきます。
保険になる
一つ目は万が一片方の柱がダメになってしまっても保険になるということです。
一つの手段が通用しなくてももう一つの手段を持ち合わせていることが突破口となり、問題を解決できる場面はよくあります。
相乗効果を期待できる
一見、全く係わり合いの無い分野でも突き詰めていくと密接に関わっていた、そういった領域があったというのは良くあることです。
例えば営業職の方が薬剤師の免許をもっていたとします。
営業に必要な知識と薬剤の知識は全く別のもので、一見全く係わり合いが無いように感じられます。
しかし、その両方の知識が活かせる仕事があるのです。それはMRと呼ばれる仕事で、自社で開発した製品を医者を初めとする医療従事者へ情報提供する仕事で、医薬品の知識も営業のスキルも存分に発揮できる仕事です。
もしあなたがその立場であれば、製薬会社からも商社からも引っ張り凧になることは間違いないでしょう。
虻蜂取らずにならないか
しかし同時に二つのスキルを磨くというのはかなり大変なことです。
食っていくために必要な知識を得るのに5000時間かかるとも言われており、本来であれば一つの技術を得るだけでもかなりの労力を費やします。
ことわざにも「虻蜂取らず」や、「二兎追うものは一兎も得ず」とあるように、同時に二つのスキルを得ようとすれば高確率で失敗します。
ではどうすれば虻蜂両方を取れるでしょうか。
それは意外と簡単なことで、まずは1つを集中して取得することです。例えば兎であれば逃げ回るように走っている一羽に狙いを定めて仕留めに行くわけですね。そうすれば少なくとも難易度は格段に落ち仕留められるはずです。
では仕留めた後にどうするかを考えます。取り合えず回りを見渡してみると他にも兎がいるかもしれません。もしかすると巣穴を発見できるかもしれません。兎を1鳥仕留めて満足するだけでなく、仕留め終わった後に貪欲な姿勢を保っていることで次の視野が広がってくるのです。
一度ウサギを捕まえた経験があるので二匹目以降は意外とすんなり捕まえられます。
これを仕事のスキルに言い換えて言ってみましょう。
あなたはシステムエンジニアとして会計管理システムの作成作業に取り掛かりました。
システム会社の方や経理部門の方から情報を得ながら自分のスキルを用いてシステムを作り上げていきます。
そして無事完成し、顧客からも大変喜ばれました。ではここであなたはどうしますか?
一つの仕事が終わったと胡坐をかき、仕事のことは忘れておしまいでしょうか。それならば永遠にT字型の人間から脱却は出来ません。
π字型の人間になりたいのであれば、今得られた情報からまた会計システムの依頼が来るかもしれない、そもそも会計に関してこんなに需要があるのか、と視野を広げ、会計に関する理解を深めようとする動きをするべきです。
このように、一つのスキルを極めておくと心持一つで視野を広げやすくなるので、もともとある技術を展開させ、更なる柱を作れないかを探していけば意外となれるものです。

まとめ
今回はT字型、π字型の人に関する話になりました。
π字型はT字型の進化系であり、すでにT字型である人はπ字型を目指すのも比較的容易です。
今後、一つのスキルだけで本当に食っていけるの?と言った不安もあるので、現状に満足せず、貪欲にできることを広げていきましょう!
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