社内SEと経理を3年間兼務してみて。得たものは大きいので可能ならばやってみよう!

ラク
ラク
最近新しい部署から引っ張られて元の仕事と掛け持ちになってさ~
カズ
カズ
兼務ってやつ?大変そう・・・!

こんにちは、TSです。

筆者は新卒で入った会社で社内SEと経理を同時にする、いわゆる兼務という形式で仕事をこなしてきました。

SEはどちらかというと理系、経理は文系よりの知識を問われ、全く畑違いなため知識の使いまわしもなかなか出来ず、結構苦労しました。しかしその一方で得られた知識や経験も多かったので、今回は兼務でのメリットやデメリット、さらには兼務として働く方法や脱却する方法まで共有出来たらなと思い記事を書いた次第です。

兼務とは?

まず兼務の実態がどのようなものかを見て行きましょう。

兼務の実態

名刺などでよくあるパターンが、1枚の名刺内に部署名に以下のように書かれるのが兼務です。

××社●●部

▼▼課(兼務)

■■課(兼務)

似たような概念に兼業がありますが、こちらは

○○社△△部

と言った名刺と、加えて個別で特定の資格職である士業やサイトのURLを記した会社以外で複数の仕事を持っている場合等があり似て非なります。

要するに一つの会社で複数の仕事をすると言った形態が兼務になります。

最近は増えつつある?

以前はそうでもなかったそうですが、最近は人手不足も相まって一人の人が社内で複数の部署から仕事を任せられることが多くなりました。

筆者の働いていた会社もそうですが、特に中小企業では人手が足りず、一人の人が電気関係のインフラを担当しながら研究開発もしたり、筆者のように事務とエンジニアを兼務したりと言った形式を取ることが増えつつあります。

カズ
カズ
人手不足がこんなところにも影響するんだね

兼務のメリット

大変そうな兼務ですが、意外と大きなメリットがあるので最初にそちらから触れていきます。

リスクの分散になる

1つの仕事に特化したスペシャリストやT字型の人間が良いとされていた時期もありました。

しかし最近はAIや海外からの労働力の流入によって、その強みが奪われるリスクが懸念され始めました。

法律を数年かけて頭に叩き込んだけど今ではネット1つで簡単に検索出来てしまう、経理のベテランと言われていたが機械の方が処理が速く正確なので近々取って代わられる。実際に経理をしていた筆者もこういった危機感は常々感じてきました。

しかし出来ることが1分野だけでなく分野を跨いで来ると事情は変わってきます。

経理も知っていて実際に使っているシステムも触れれば経理の仕事をしていても障害時や法律が変わったときにすぐに対応でき、重宝されますし、ITと経営の両方の知識があればAIの判断だけに依存せず、それ以外の要素も考慮した上で経験則を元に広い視点から経営判断をすることもできます。

このように多様性を持つことでリスクを避けられるのは特に今後が分からない今の日本では重要です。

飽きない

1つの仕事だけを黙々と出来る人は良いですが、筆者のような飽き性で同じ仕事を継続してするのが苦手な人は複数の仕事を持つことで良い気分転換になることもあります。

特に事務のように毎日毎月同じような仕事を繰り返す場合は単なる作業になりがちで、一方社内SEのように急なトラブルに即興で対応しなければならない仕事を掛け持ちすると良い頭の体操にもなりうまい事仕事が回っていきます

また、一つの業種だけ続けてしまうとどうしても思考が凝り固まってしまうので分野を跨ぐことは新たな刺激になります。

自分の世界が広がる

同じ会社でも部署が違うと雰囲気や考え方が凝り固まる事があり、そういった部署を掛け持ちすることで、あっちではああいった考え方が良かったからこっちでも取り入れてみようと言った柔軟な思考が出来るようになります。

そうすることでお互いに理解し合えないようなことも理解できるようになります。

例えば技術者でも予算の概念についてしっかり把握しておけば会議でスムーズな発言ができますし、事務職でもセキュリティの事を知っていれば何気ないメールが重大なインシデントにつながることも把握でき、より慎重な行動をとることができます。

1つだけをずっとやり続けるよりも色んな知識を吸収できるチャンスが増えるので大きなメリットにつながるでしょう。

ラク
ラク
一つの事に集中できない人は向いてるかもな!

兼務のデメリット

もちろん、兼務することによるデメリットもあります。

どっちつかずになる

昔から虻蜂取らずと言うように、何もない状態から一度に2つ以上の分野に手を出して極めようとしてもよっぽどの天才でなければ成熟するのは難しいです。

筆者も全くの0からいきなり二つできたわけではなく、もともと大学で情報学を学んだうえでその知識を活かしたSEと新たに経理を学ぶと言った流れで兼務をできたので、もともと得意分野や強みを持った状態で余力が出来たら手を広げると言った流れを取ったほうが早く成長できます。

戦略を立てて人生設計を立てないと詰むので漠然とやってみるのではなく、今この知識があり、そこからこっちの知識にもつなげられるから将来これとこれを組み合わせてこうなりたいと明確な目標をもってついた方が為になります。

因みに筆者のSEから経理への繋がりはIT系の資格→基本情報→ストラテジ系で財務諸表に振れる→簿記おもしろそう→経理のように連鎖していきました。

忙しい

兼務をしていると単純に忙しいです。

特に経理の場合は決算期や予算作成と言った年に数回定期的に忙しい時期があるのですが、そのタイミングで社内トラブルが発生し呼ばれると軽く死ねます。

仕事量が各部署半々になれば理想ですが大抵そんなことは無く、量は変わらずさらに追加でもう一個なんてこともあり長時間にわたる残業が発生することもあります。

各部署からはサボっていると思われることも

各部署は自分たちの仕事しか把握しておらず、兼務をしていても自分の部署以外の仕事をしているときにサボっていると認識されたりそれで仕事が終わらないと裁量が悪いとレッテルをはられることもあります。

筆者も実際に事務仕事よりも優先しないといけない社内トラブルの対応について調べていたところサボるなと先輩に切れられたことがありました。

このように他の人より大変なうえに評価されないことも多いので、いかに自分が掛け持ちで大変かをさりげなくアピールできるか、もしくはスルースキルを取得しないと病むこともあります。(ありましたw)

ラク
ラク
立ち振る舞いがうまくないとなかなかきつそうだ・・・

兼務で働くべき?否?

改めて兼務はメリットもデメリットも相当デカい働き方だと思います。

実際に兼務をしてきた身として、兼務がオススメかどうかを状況を踏まえたうえで紹介していきます。

2つまでなら兼務もアリ!

兼務と言っても筆者のように2つの職種を跨ぐこともあれば中には3~4つ以上掛け持ちする方も居ます。

先ほども言いましたが、多くの仕事を持てば持つほど1つの業務に費やせる時間や余力も減り中途半端になってしまいます。

社会人経験が長く、ある程度働き方のノウハウを知っていれば別ですが特に新卒などで社会人経験がなく何もわからない状態で放り込まれると全てが浅くどこでも通用しない人になってしまうので、多くても2つ程にとどめるようにしておきましょう。

あまりにも手が回らないなら働き方を変えるべき

特に優秀な人ややる気がある人には仕事が集まる傾向が多く、Yesマンで引き受けていたら3つ4つ兼務していて自分の時間を削って働いていたという先輩も居ました。

明確なビジョンをもって若いうちだけ多少無理をしているなら良いですが使いつぶされて鬱になってしまっては元も子もありません。

件の先輩も高学歴で難関資格持ちの将来有望な方でしたが結局鬱で退職してしまったのでほどほどに頑張りましょう。

兼務で働くには?

改めて、兼務には大きなメリットがあることを紹介したので、兼務に挑戦してみたいという方もいらっしゃることでしょう。

兼務で働きたい場合の方法としてはまずは現状の仕事を完璧にこなせるようにすることです。

何事もあやふやなまま新たな事に手を出すとうまくいきません。二羽のうさぎを同時に追うのではなく、一羽仕留めてからもう一羽仕留めに行った方が確実です。

仕事に慣れ早く処理できるようになって時間に余裕が出来たらその時間を使って資格に挑戦したり興味がある部署の方と仲良くなって少しずつ範囲を広げていくのが良いでしょう。

兼務から脱却するには?

長い間兼務を続けていると年齢とともに長時間労働が無理になってきたり、改めて一つの分野に特化したいことも出てくるかと思います。

ある程度兼務を続けてしまうと、中途半端な職歴でその先は無いように思われるかもしれませんがそんなことありません。

筆者も職歴で二つ書いた状態で転職エージェントに登録していますがアホみたいに両方の分野からオファーをいただけます。

転職エージェントの方に聞いてみたところ、単に一つの事に特化したスペシャリストより、他分野の知識を持ったうえでスペシャリストになりたい人は貴重らしく引っ張りだこだそうです。

兼務の経験はむしろ強みになるので、今の状況から脱却してスペシャリストになりたい方はいくつかエージェントに登録してみると面白い求人が見つかるかもしれませんよ!

キュー
キュー
若いうちは少し無理してでも挑戦するのは大事やで

まとめ

今回は兼務の実態とメリットやデメリット、兼務になるための方法やそこから特化させるための流れを紹介させていただきました。

兼務で働く人は人手不足の影響もあり増えつつあるものの、まだまだ希少で需要があるので興味がある方は長い人生のうち一度くらいは試してみてはいかがでしょうか。

仕事術

Posted by ts